若干高2の歴史オタクが語る

数年前にNHKで放送されていた「さかのぼり日本史」という番組があったが、これが今までにない新鮮な歴史のとらえ方を僕に感じさせた。どのような番組であったのかというと、その名の通り歴史を現在から順にさかのぼって歴史的事件がなぜ、どのように起こったのかを専門家を交え解説するというものだった。毎回、ターニングポイントとして事件が一つピックアップされるのだが、それがどのような経緯で起こったのかがよくわかる内容だった。

我々が現在、学校で学んでいる歴史というのは原始時代のアウストラロピテクスから始まり現在に至る歴史、つまり遠い過去から現代であるこちらへ、ベクトルが走っているといえる。そうすると普通の人は教科書に書いてある事柄が単に昔のことだとしか理解しない。歴史という科目が暗記科目にならざるを得ないのは根本にその叙述の仕方に問題があるわけだ。さかのぼって歴史を見るということは、ある事件の前になにがあったのかとか、なぜこんな結果につながったのかということを考えることなのだ。それは非常に面白く、今を生きる我々に何かしらのヒントを与えてくれるようなものに思える。こういったことを考える中で「倒叙」というものに興味を持ったのだが、それについては次回から。